第8節 八咫烏は賀茂氏
賀茂氏は現代の京都の下鴨・上賀茂神社を拠点とする一族である。
同格式で一体の神社だが下鴨神社が代々の天皇一代限りの即位の儀式である大嘗祭を取り仕切る神社でもある。
両社は京都の葵祭で有名だが、大嘗祭に触れる事は表立って極めて少ない。
日本神話には登場せず、決まって地方の神様扱いの神社である。
前日米大使のキャロライン・ケネディ女史が、安部首相の靖国参拝と同日に参拝した神社がこの上賀茂神社だった。
余談だが反日の特亜国(中韓)に配慮したか、単にはじめて行く京都観光で世界遺産のこの神社を選んだのかは私にはその真意は分からない。
日本人が上杉鷹山をあまり知らない頃、日本記者に尊敬する人物はと問われ、米国大統領であるジョン・F・ケネディが一言、「鷹山」と語った彼の実娘が彼女である。
もしや靖国神社の成り立ちや、下上賀茂神社の起源も知っていたのかも知れない。
今も昔も日本の歴史に最も真摯に学んだのは実は日本人よりも西洋人である。
彼らは想像以上に日本の起源や歴史を調べ尽くし研究に研究を重ねている。
古来からそうで、明治維新もハリーパークス、アーネスト薩藤、そしてトマス・グラバーなどの英国人やスコットランド人を学ぶ方がはるかに理解できる。
未だにNHKの大河ドラマでは坂の上の雲とばかり、国民を雲で欺いているが。
おそらく歴史の勝者からすれば、二重三重のカーテンレールをしき隠したいわけ。
実は日本の國體の裏をとり仕切り、神宮よりもある意味で格式が高い神社なのだ。
方丈記で有名な鴨長明も代々この神社の神官の一族である。
土地にまつわる家督争いが災いして神職を断念したが、おかげで日本有数の歌人であり随筆家になり現代人に文化的足跡を残している。
裏世界の意味合いのある八咫烏を後世の忍者に連想する人々もいるが、雑賀、甲賀、そして伊賀の地域もこの地に近く、歌人である松尾芭蕉も本人もしくはその子孫が伊賀者である説がある。